映画『国宝』ロケ地巡礼 先斗町歌舞練場とちどりやき
空前の大ヒット映画『国宝』。本当に素晴らしい映画で3時間があっという間。その美しい舞踊と映像美に魅せられ、実際に撮影したロケ地巡りも、大いに賑わっているみたいです。私もすっかりはまってしまい、早速ロケ地『先斗町歌舞練場』行ってきました。今回は写真多めで!!

映画『国宝』のロケ地巡礼
京都・先斗町歌舞練場

映画では芝居をする劇場、「浪花座」として、また、内部の楽屋などのシーンにも使われています。横浜流星さんと高畑充希さんのあのシーン。それがこの先斗町歌舞練場のロビーです。

1分でわかる先斗町歌舞練場
歌舞練場とは、その名前から連想できるように、本来は芸鼓さんや舞妓さんの練習場もしくは発表会の場所のようなものです。銀座の歌舞伎座や、京都・南座、名古屋・御園座、福岡・博多座…などは、劇場という扱いです。

練習場なので、舞妓さんをマネジメントする側の所有です。そもそも観覧する機会もあまりなく、それ故今回の一般公開が非常に珍しい事なのです。

舞妓さんをマネジメントする側、それがお茶屋さん(俗にいう一言さんお断りどす~)という呼ばれ方をしています。お茶屋さんと飲食店が集まって舞や芸で客をもてなす集合地域、これが花街(かがい、はなまち)です。京都には五花街(祇園甲部、宮川町、先斗町、上七軒、祇園東)があり、それぞれ芸風や流派が違います。花街ごとに歌舞練場があって、その一つが「先斗町歌舞練場」です。

先斗町歌舞練場にちなんだ
駿河屋「ちどりやき」
五花街には各々の紋章があり、三条大橋に近い先斗町歌舞練場は「鴨川ちどり」を使用しています。その鴨川ちどりをモチーフにした唯一の和菓子「ちどりやき」を販売しているのが「先斗町駿河屋」さんです。

先斗町歌舞練場から南へ真っすぐ歩いて2分。角にある可愛らしい千鳥ののれんが掛かったお店です。
品の良い甘さのつぶあんを、しっとりとした皮でそっと包んだ「ちどりやき」。小豆は北海道産。表面にあしらわれた鴨川ちどりの焼印が、とても可愛いです。

先斗町駿河屋さんはひとくちわらび餅なども有名です。ちどりやきもわらび餅も可愛らしい大きさ。このサイズ感は恐らく、舞妓さん芸鼓さんが食べやすい様にしていますね。因みに賞味期限は4日(夏場に購入)になっていましたが、商品をお買い求めの際にご確認ください。

夏のご挨拶に、芸妓さんや舞妓さんがお得意様へ名入りのうちわを配るのが習慣。それがこの京丸うちわです。華やかに飾られた、花街の「先斗町」と朱で鮮やかに描かれた名前。正にこの場所ならではの店内です。
先斗町=ぽんとちょう
道幅は2メートルにも満たない先斗町通。千鳥マークのちょうちんが揺れる細い道の両脇に、お茶屋さんや、割烹などの飲食店がひしめいています。ちょうちんの色にも意味があり、赤が飲食店、白いのがお茶屋さんです。

人がすり合うように往き来するこの通り。最近では古い建物を活かしたおしゃれな隠れ家的な店も増え、歩くだけでも風情たっぷりの路地裏が、ちょっとした迷宮のような雰囲気で素敵です。

実は路地が行き止まりかどうかわかるように、路面に千鳥マークが施されています。これが「通り抜けできます」の意味だそうです。シンボリックな道標も粋ですね~。
営業時間と周辺地図
| 京のお菓子や | 先斗町駿河屋 |
| 住所 | 京都府京都市中京区先斗町三条下ル |
| 営業時間 | 10:00 ~ 17:00 |
| 定休日 | 火曜日・水曜日 |
| アクセス | 京阪電車/ 地下鉄東西線三条駅/京阪三条駅下車 6番出口 西へ徒歩6分 阪急電車河原町駅下車 1番出口 東へ徒歩10分 |
| HP | https://www.pontocho-surugaya.com/ |
| https://www.instagram.com/pontocho_surugaya |

バルコニーから鴨川の眺めが最高

気がつかれた方もいるかもしれませんが、地図を眺めれば、ここは京都を代表する鴨川河川敷のすぐそばにあります。バルコニーから、鴨川と架かる三条大橋が望めます。真横は納涼床として店舗が並んでいます。

先斗町歌舞練場を設計したのは、劇場建築の名手、木村徳三郎氏。ロビーもそうですが、全体を通して光の入り方が凄すぎました。


ちょっとだけ映画の世界に浸れました。最後までお付き合いいただきありがとうございました。素敵な、そして非常にレア度の高い美味しい和菓子に出会えました。オススメです!