水無月を6月30日に食べる大切さ
6月30日は夏越の祓。クリスマスケーキは12月24日、年越しそばが12月31日じゃないとあんまり意味がない様に、京都には1年の半分の日6月晦日に食べる和菓子があります。それがこの水無月です。なんか見たことあるけど…という方、また食べたことのない方は、今年はぜひ水無月を食べてみなはれ~。

おすすめ水無月 京都5選
京都の水無月、実はだいたいサイズ感は同じです。基本は米粉と砂糖で作った氷に模したういろうの上に、邪気を祓う甘く似た小豆が載っているビジュアル。しかし、本当にお店ごとに味や微妙な形なんかが違います。基本的なモノをご紹介。是非参考にしてみてください。
千本玉壽軒 水無月

京菓子司 千本玉壽軒 さん。切り口の鮮やかさ、角の真っすぐな美しさ。選ぶ基準の一つとしては、その鮮麗な三角形ではないでしょうか。やや黄味がかったもっちりタイプのういろう生地。甘さはかなり控えめです。ふっくらとした小豆がびっしり。表面も軽く寒天で覆われているため清涼感が増し、どこから見ても乱れを感じさせない美しいビジュアルです。
笹屋春信 みな月

京菓子司 笹屋春信 さん。容器の底面に経木(紙のように薄く木を削った板)が敷かれているため、ういろうにほんのりと木の移り香が!!個性的で高級感を醸し出しています。餅粉ベースに葛を加えたういろうは、ほんのり透明感のある白で瑞々しい口当たり。大納言小豆もほどよい粒感がいいです。素晴らしい逸品です。
鶴屋鶴寿庵 水無月(葛製)

御菓子司 京都鶴屋鶴寿庵 こちらは葛製の水無月です。風味はすっきりとした甘さで、葛独特のもっちり感。透明感がありビジュアルはとても氷っぽいですね!。瑞々しい葛で食感は滑らか。氷の中に浮いている感じの大粒ほっくり小豆、実は3粒と決まっているみたいです。シンプルに美味しいです。のどごしが良く、上品な葛の甘みと薫りの水無月。まさしく暑気払いというイメージです。
清閑院 水無月

菓匠 清閑院 やや小ぶりなサイズ。吉野本葛とわらび粉を使ってもっちり柔らかに仕上げたういろうで、ぷるるんとした感触。甘く煮た北海道産小豆がたっぷりのっています。どちらかというと小豆の美味しさを感じる逸品。かなり食べやすく、もっちり感も微笑ましい感じです。
長五郎餅本舗 みな月

長五郎餅 米の風味が印象的なしっかり系の外郎です。歯切れがよく爽やかな感じになります。甘納豆が埋め込まれたような特徴的見た目。その空間にセンスと涼しさすら感じます。ういろうの味を存分に味わえ、バランスの良さは、甘納豆がかなり効果的なアクセントになっています。
夏越しの祓と茅の輪くぐり
夏越しの祓(なごしのはらえ)とは、一年のちょうど真ん中、6月の晦日に半年分の厄を祓って、これからの半年を無病息災に過ごせるように祈願する神事です。

神社には、鳥居の下や拝殿の前などに茅や藁で作った茅の輪(ちのわ)が設けられます。チガヤというイネ科の多年草や藁(わら)などで作られた大きな輪です。この茅の輪をくぐることで心身を清め、災いを避けるといわれています。

6月の初旬から設置されてる神社もあります。当然植物なので枯れてくるのですが、6月30日の大祓では茅の輪を作りなおしています。
水無月を6月30日に食べる大切さ
京都では当然のようにいろんな和菓子屋さんで水無月が登場します。もちろん、6月入ってからずっと水無月を作っているお店もありますが、逆に6月30日だけに作って販売するというお店もあります。お正月やクリスマスなど歳時記にはさまざまな意味を持つお菓子や食祭があるように、その日に食べることの大切さを守っていきたいですね。

平安時代の宮中では氷を食べて暑気払いをする行事がありました。しかし当時の庶民にとって氷は、高級品で入手することはできません。その代わりとして氷に似たお菓子を食べることによって、夏バテ予防をすることになったのです。それが和菓子の水無月になってます…

というのが通説ですが、いつから外郎になったのか?そもそも氷が高級品なら、砂糖なんかもっと高級品じゃないかしら?残念ながらその辺りは分かりませんでした。何か情報を掴んだらまたご案内しようと思います。今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。
