末富 京都の老舗 こだわりだらけの桜餅

京都 末富 桜餅 Le Petit Suetomi

1893(明治26)年創業の『京菓子司 末富』は、京都を代表する老舗和菓子店のひとつです。数々の寺社や、茶道の家元の御用をつとめています。その伝統と格式を守りながらも、AoQといった新ブランドを立ち上げるなど進化し続ける末富さん。ネオ和菓子を展開するだけあって、本業の和菓子は非常に洗礼されています。満開の桜咲く京都で、限定の桜餅をいただきました。

桜餅は道明寺タイプ。末富では、頭道明寺という大変細かい道明寺粉が使われていると聞いていましたが… !! おぉっ!全然違います。薫りの感じと道明寺の挽き加減がとてもいいです。繊細な舌ざわりが口の中の至福感でいっぱいになります。甘さ控えめのこしあんも輝いてます。

驚いたのは桜の開花状況によって道明寺の色を、桃色から白へと代えていっているのだそうです。末富さんのこだわりが凄すぎます。滑らかな餡の食感や、道明寺粉の選別など技術の高さを感じる逸品です。こんなにすっきりとした桜餅はなかなかありません。贅沢な美味しさです!

末富さんのある京都市下京区辺りには、呉服関連の問屋さんなどが多く立ち並んでいます。しかし以外にも近くには、菅大臣神社や佛光寺はもちろん、旧成徳学校など素敵な場所がいっぱいです。

さて今回一緒にいただいたのがプチ最中。コンビニみたいにレジ横にあったのでつい買っちゃいました。可愛いですがしっかりおいしい。最中の種と喉ごしのいいこし餡のバランスが絶妙。サイズ感のいい最中、実はなかなかないんです。これだけで十分美味しいのですが、メインにちょっと添えると全体がさらに引き立つはずです。まさに名脇役といった感じです。Le Petit Suetomiの焼印もおしゃれ。

隙のない入り口はちょっと勇気がいるけれど、和菓子にも細部へ気を配ってある事の証拠です。

様々なシーンに対応できる豊富な種類の和菓子たち。そのひとつひとつが整ってます。

 桜餅にはきちんと個包装してくれました。扇のマークに鮮やかな水色(通称「末富ブルー」)です。ツルっとした手触りの鮮やかな包み紙に、ぴしっとくくられた掛け紐。店員さんが包んでいる所作を見ているだけで嬉しくなっちゃいます。もらった場合でも、美しく可愛らしい包装は開ける時にワクワクしますよね。パッケージって大事です。
 和菓子は、味はもちろん、色や形を見て楽しめます。季節やお店の歴史も味わいになったり。さらには和菓子を包む包装紙も、ちょっと気にしてみればそのお店の世界観をより深く感じることができそうです。

今回も素敵な和菓子に出会えました。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

京菓子司 末富
住所京都市 下京区 松原通室町東入
TEL075-351-0808
営業時間9:00~17:00
定休日日曜日・祝日
アクセス阪急電鉄烏丸駅、京都市営地下鉄烏丸駅から徒歩5分
HPhttps://www.kyoto-suetomi.com/
instagramhttps://www.instagram.com/suetomi.kyoto/