京都 千本玉壽軒 西陣風味 絹のようなしなやかさ、八冠の藤井聡太さん竜王戦で

藤井聡太さんが各地で堪能した「おやつ」がその後、お店で大ヒットする社会現象になっています。タイトル全制覇からつかの間、竜王戦第2局でも熱い戦いを見せる藤井八冠。第2局の戦いの舞台は京都。会場は、世界文化遺産としても知られる「総本山仁和寺」です。その歴史的偉業を成し遂げてから初となる対局の午前のおやつが、和菓子の詰め合わせ「京の秋の冨喜寄」。そのなかのひとつ「西陣風味」は、羽二重餅の皮で黒ゴマ入りのこしあんを包んだ、なめらかな口当たりがおいしい和菓子です。

西陣織をモチーフにした優美なお菓子「西陣風味」。作ってらっしゃるのが「千本玉壽軒」(せんぼんたまじゅけん)さんです。お店があるのは、千本今出川という場所。呉服でもよく耳にする西陣という地域です。その西陣の地にあって、西陣織の絹あじを内に秘めたまろやかな肌ざわりをこの小さな菓子に写しています。絹の生地をイメージしたなめらかな口当たりと、着物の反物を連想させる形が人気の代表銘菓。まるで白生地の反物を手にしたかのような、たとう紙を観世よりできりっと結んだ包みも風情豊かで、この結び方もこだわりを感じ、結び目を解く段階からわくわくします。西陣ならではという装いは贈り物にも最適です。今日はそんな西陣の奥座敷、花街上七軒に和菓子を合わせてみました。


羽二重餅の皮に黒胡麻入りのこしあんを巻き込んでます。この羽二重餅がめちゃくちゃ滑らかです。手にした時の柔らかさ、口にした時の羽衣のような透明感が羽二重餅で完璧に表現されています。ゴマがほのかに薫ります。風雅な佇まいを連想させる静かな味わいです。これは藤井聡太さんもきっと驚いたに違いありません。素晴らしい口当たりです。

渋い佇まいの千本玉壽軒さん。中に掲げているお品書きが達筆でホレボレします。古風な外観とはうらはらにお店の方はとても親切です。是非、引き戸を開けて雰囲気を味わって欲しいです。
藤井聡太さんが召し上がった「京の秋の冨喜寄」はお隣の茶寮SENTAMAさんで食べられます。

千本玉壽軒 本店
住所京都府京都市上京区千本通今出川上ル上善寺町96
電話075-461-0796
営業時間8:30~17:00
定休日水曜日
instagramhttps://www.instagram.com/kyoto.sentama/
HPhttps://sentama.co.jp/index.html
アクセス市バス「千本今出川」下車徒歩1分