新潟といえば笹団子!
郷土料理があるように、その土地で特有の和菓子も存在します。
今回ご紹介させていただくのは、笹団子。あんこを入れたよもぎ餅などを笹の葉に包み、スゲなどの紐で結んだ俵形のお団子です。米俵に似た形が米どころ新潟を連想させ、新潟のお土産の定番和菓子として有名です。

笹団子ってどんな和菓子?
笹団子はもともと、年貢米にならない欠けたクズ米を美味しく食べるための知恵から生まれたものだそうです。砂糖などが貴重であった昔はきんぴらごぼう等を包み、忙しい田植えの時期には中間食、小腹を満たすおやつなどの役割を担っていたそうです。それがやがてあんこを包んだ笹団子になっていくのです。
上杉謙信が携帯食にしていたと云われ、戦国時代からすでに新潟の中越・下越地方と福島県会津地方の一部で食べられていたようです。笹には殺菌作用があり、笹団子や笹寿司なんかはこの効果を活かしたものですね。

笹団子には、よもぎや、米など、地元産の食材が使われています。新潟・糸魚川周辺は高品質なよもぎの産地です。上越市は四季がはっきりしており、雪解け水が豊富なため、土壌が非常に豊か。この環境がよもぎの栽培に適しているんですね~。米だけではなく、実はよもぎも新潟が良いなんて!笹団子はまさに地元の味なのです。
笹団子の火付け役 笹川餅屋
新潟県には100軒を超える笹だんごの業者さんがあるといわれています。今回は新潟駅からもすぐ、中心繁華街古町(ふるまち)エリアにある銘店笹川餅屋さんの笹だんごをいただきました。食べログ百名店にも選ばれ、創業は明治16年。140年以上の歴史を持つ老舗の和菓子店です。

とても雰囲気のある佇まいですね。オープンな間口で立ち寄りやすいです。毎日朝に蒸しあげ、粗熱をとったものを買うことが出来ます。タイミングが合えば出来立ての温かいのをいただく事ができます。幸いなことに温かい笹だんごをいただけました!嬉しい~。口を閉じると蒸気等で傷みやすくなるため、袋の口を開いたまま渡してくれました。店主の方もとても優しく、温めなおしなども丁寧に教えてくださいます。

紙袋から漂う蒸しあがった芳醇な笹の香りに感動します。笹がふんだんに使われているようです。柏餅のように1枚で包むのではなく、数枚でしっかりと包まれてます。剥きかたにもコツがありそうですが、多少くっつくのは柔らかい良いお餅の証ですね。
笹川餅屋さんの笹だんごは保存料等が使用されておらず、また餅粉の比率も多いため固くなってしまいます。だいたい冬1日、夏3日位の目安らしいです。笹だんごが固くなってからの美味しい食べ方は、同封のお召し上がりのしおりに記載されていますので詳細はそちらを参考にされるのがいいかと思います。やはり当日いただくのがお勧めです。

時代に合わせて甘さを変えながらも昔ながらの製法で作り続けられています。団子の生地、よもぎ、笹は全て新潟県産。自家製あんこは北海道十勝産小豆を使用。因みにこの日1個からでも買えたのは粒餡。だんごが歯ごたえのあるずっしりタイプですので、粒感が非常に口福度を満たしてくれます。
営業時間と周辺地図
(有)笹川餅屋 | |
住所 | 新潟県新潟市中央区西堀前通4番町739番地 |
Tel | 025-222-9822 |
8:00~17:30 (売り切れ次第終了・店舗都合により始業時間変更有。事前に確認する方がいいですね。) | |
定休日 | 不定休 (HPで事前に確認しましょう。) |
HP | https://sasagawamochiya.sakura.ne.jp/ |
笹川餅屋ご近所観光
笹川餅屋さん近辺の見どころをざっとご紹介。特に公園が近く歩いて回れるので気持ちのいいエリアです。
ドカベンロード
お店のすぐ横、古町にある通称ドカベンロードです。ドカベンなどのマンガで有名な水島新司さんのキャラクター銅像が並ぶ商店街モールです。思ってる以上に可愛いです。((笑)


白川神社と白川公園
歩いて10分ほどで、新潟総鎮守として、新潟市民の方から「はくさんさま」と言われ崇敬されている白山神社に行けます。家内安全、商売繁昌、交通安全、厄除、工事安全、子宝、安産、縁結び…なんでも叶えられちゃう!境内も広く、白山公園の一部?否、神社が広くなって全体を公園にしたのかしら?四季折々の景色が楽しめる気持ちのいい場所。もちろんベンチスペースもあって、笹団子を食べながら信濃川を望むのがお勧めです。






最後までお付き合いいただきありがとうございました。もちろん百貨店でも買えますし、ネットでも注文できます。それでも実際に作り手の方から手渡された出来立ては、本当に感慨深いですし美味しさが増しますね。